床ふく射って本当にいいの?

新しい空調方式として、最近では「輻射式冷暖房システム」という言葉が様々な場面で聞かれるようになりました。
ひとことで「輻射式冷暖房システム」と言っても、様々な種類がありますが、今回は床ふく射の「床下エアコン」を取り上げてみます。

「床ふく射」とは?

床下または天井裏にエアコンを設置し、床下空間を通して家全体を暖める(または冷やす)冷暖房方式です。従来の壁掛けエアコンとは異なり、床全体がじんわりと暖かくなる(又は冷える)のが特徴です。

特徴1 家全体を均一に暖める/冷やす

 床下空間を通して家全体に空気を循環させるため、部屋ごとの温度差が少なく、均一な室温を保ちやすいです。廊下やトイレなども含めて暖かくなるため、ヒートショックのリスクを軽減する効果も期待できます。
その反面、必要のない部屋まで空調してしまいます。

特徴2 足元から暖まる

床暖房のように床自体が暖かくなるため、足元からじんわりと暖まります。冷え性の方には特におすすめです。
⇒冷房時も足元から冷えるため、不快に感じるかもしれません。また、床下の配管内での結露が心配です。

特徴3 風が直接当たらない

壁掛けエアコンのように直接風が当たる不快感がありません。乾燥も抑えられます。

特徴4 メンテナンスが困難

エアコンを天井裏に埋め込む方式なので、 フィルター清掃などに手間がかかります。また、万一システム全体に不具合が生じた時に壁や床に隠れている部分が大半のため、対処がしづらいです。10年以上先のことを考えると、この点を納得した上で導入する必要があります。

メーカーサイトより抜粋

天井裏に設置したエアコンの風を、壁に埋め込んだダクトを通して床下に引き込み、迷路のようなパネルに空気を流します。そして、熱を伝える金属板から床材に温度を伝えます。また、壁際のガラリからも吹き出します。
中規模住宅では、更に特殊な構造のパネルを使用するようです。
いずれにしろ、新築向きでリフォームでは大規模改修になります。導入費用も高額になるようです。

ふく射方式による比較

結論

輻射式空調システムのひとつである床ふく射ですが、やはり構造上、いくつかの問題点がありました。暖房と比較して冷房は苦手なようです。冷気は下に溜まりますので、夏場でも足元が頭部より冷えるのは不快なものです。ダクトの中はメンテナンスできませんから、結露によるカビの発生が心配です。

また、いずれ必ず発生するメンテナンスでは、天井裏や床下に設置した場合に不可能だったり高額な工事になる場合があります。 快適でメンテナンス性の高い輻射冷暖房空間を実現するには、「壁輻射」が必須です。エコウィン・ハイブリッドは、それを見事に実現する輻射冷暖房パネルです。

・冷暖房 → 壁設置が有利!
・メンテナンス → 壁設置が有利!